川上和歌子 wakako kawakami |
YELLOW ROOM (1995) ギャラリイK/東京 |
「ひとがた」について 自分の手の中からどんどん生産されてゆく人たちには、 顔は必要ありませんでした。 そこに置いたりぶらさげたりするだけで、十分個々の意志を もっていたからです。 やわらかい布でできたこの人たちは、中身はからっぽで・・・ でも一人一人、目には見えない壮大な宇宙を広げもっているのです。 それは、「心」というか、「気」というか・・・ わたしの手を離れた瞬間、世界を放っているのです。 わたしはこの人たちに囲まれたいと思いました。 たくさんいればいるほどいいと思いました。 それで毎日毎日、 好きなときに好きなだけこの人たちを生産して、 わたしの周りにぶらさげるのです。 たくさんのこの人たちに囲まれれば囲まれるほど、 わたしも空っぽになっていくことができるのです。 |
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箱の中の小さなひとがた&キャンデーはお客様みんなにプレゼントしました。 |
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